資産運用について

 私が資産運用として株式投資をし始めたのは、今から遡ること約16年前の2007年になります。きっかけは夫から誘われたことです。それまでは、定期預金、外貨預金、積立貯金というものしかしていませんでした。当時の私は、株式投資に対してギャンブル的なイメージを抱いており、あまり乗り気ではありませんでした。

 しかし、熱心に説得され、家のために積み立てている貯金の一部を解約して、お互いに100万円からスタートすることになりました。当時専業主婦だったこともあり、夫一人で家計を支えてくれているのだからと、強く出ることができなかったということもあります。

 今にして思えば、当時40代前半だった夫は、まだまだやりたいことがたくさんあり、もっと自分の自由になるお金が欲しかったのではないかと考えます。家計管理は得意ではないからと結婚当初から一手に私に任せてくれていました。一人で頑張ってくれているのだからと思い、お小遣い制ではありましたが、月々とボーナス時と割と余裕をもって渡していました。でも付き合いや趣味等に色々必要だったようです。現在も同じだけ渡しているのですが、年齢的にそこまで没頭できることがないのか、彼のお小遣い口座には、ほとんど使うことなく積み上がっていっています。

 二人で一緒にそれぞれ証券会社に口座を開きました。そして、2つの約束事をしました。

⭐お互いの取引には干渉しない。

⭐取引は現物のみ。信用取引に手を出したら離婚する。

 こうして、私達の株式投資による資産運用が始まりました。

 その後、何度か家の貯金を解約して、二人同額ずつ入金しました。またその後、私も仕事を始めお給料の一部を入金し原資を増やしながら運用してきました。

 相場の状況は、時とともに常に変化し、世界情勢とも関わりあっている。このやり方をすれば、絶対安全だとか、必ず資産が増えるというような方法は存在しない。もし、そのような方法があるのならば、全ての人が大金持ちになっているはずなのだから。結局のところ、投資は個々人がリスクをとりながら、自分の責任において、自分で考えて判断して実行していかなければならない。当然、失敗や損失は自分自身で負わなければならない。しかし、だからこそ自分の考えややり方がうまくいったときに得られる果実は、絶対的に自分のものであるというところが、実は投資の醍醐味なのではないかと私は考えている。

 社会の一員として何らかの仕事をするときには、自分の意にそぐわないことを我慢したり、納得できないことも呑み込む必要があったりと、自分の考え一つで動くことが難しいことがある。しかし、投資活動については、何の制約もなく自分の考えで思うままにできる。どの銘柄をいつ買い、どれだけの期間保有し、いつ売却するのか、誰の指図も受けることなく自分で考えて行動すればよい。自分の判断と行動の結果は全て自分に返ってくる。だからこそ、色々勉強したり、情報を集めたりすることも楽しくなってくる。もちろん、資産の額が増えていくことは嬉しく楽しいことであることには異論はない。しかし、それ以外の多くのものも投資の経験から得ていると考えている。

 わずか、100万円から始まった私の投資ライフ。

 当時は、知識がなくて誤ったイメージを持っていて乗り気ではありませんでしたが、16年経った今、夫に『あの時は誘ってくれて、本当に有難う‼️』という気持ちで一杯です。